原規定のISO/IEC TR 9573-13は, ISO/IEC JTC1/SC18によって開発され, 1991年7月に発行された。その内容は, しばらくの間他の規格等からあまり参照されることはなく, いくつかのSGMLのDTD(文書型定義)において引用されるに止まっていた。
文書情報の構造記述にExtensible Markup Lanhuage(XML)[1]が多用されるようになり, さらにMathematical Markup Language (MathML)[2]が開発されると, 関連文書からのISO/IEC TR 9573-13の参照が増え, その必要性が高まってきた。
財団法人日本規格協会における情報技術標準化研究センター(INSTAC)の"文書処理及びフォントの標準化調査研究委員会(DDFD)"は, 国内における数学用及び科学用の公開実体集合の必要性について, 調査研究を行い, 標準情報(TR)として公表することの意義を示した。そこで通商産業省の工業技術院は, DDFDに対してSGML利用技術 - 数学用及び科学用の公開実体集合のTR化作業を委託した。DDFDではその作業グループ(DDFD-WG)が, 2000年度にこのTR化の作業を担当し, 2001年3月に標準情報(TR)の原案を完成して経済産業省産業技術環境局に提出した。
訳語選定に際しては,JIS X 4151:1992 SGML, 及びSGML関連規格において使用している訳語との整合を配慮した。
この規格で採用した主な訳語を次に示し, 今後の関連規定の作成等に際しての参考とする。
| 原語 | 訳語 | 
|---|---|
| entity repertoire | 実体レパートリ | 
| construct | 構成子 | 
| characteristic glyph | 典型的グリフ | 
原規定とこの標準情報(TR)との章・節などの構成上の対応を次に示す。
この標準情報(TR)は原則として, この原規定のスタイルを保存したHTMLによる記述を行い, 次の点に留意した。
この解説表3.1は, TR本体の附属書1にある原規定の引用規格(References)に対応するJISがある場合に, これを表す。
なお, 国際規格の名称は, 原国際規格に記述されているため省略している。
| 国際規格番号 | JIS番号 | JIS名称 | 備考 | 
|---|---|---|---|
| ISO 8879:1986 | JIS X 4151-1992 | 文書 記述言語SGML | 全訳規格 | 
備考 JIS X 4151-1992は, ISO 8879:1986及びISO 8879/Amendment 1:1988の内容に, 技術的追加及び編集上の変更を加えたものである。
用語に関しては, この標準情報(TR)が要約TRであることから, TR本体においては, 訳の対象から省略されている。
原規定における用語は, ISO 8879の用語を適用している。
[1] TR X 0008:1999, 拡張可能なマーク付け言語(XML)1.0, 1999-05
[2] W3C Rec., Mathematical Markup Language (MathML) Version 2.0, http://www.w3.org/TR/2001/REC-MathML2-20010221/, 2001-02
原案作成委員会である(財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター(INSTAC)の"文書処理及びフォントの標準化調査研究委員会"(DDFD)は, 学識経験者, メーカ及び利用者で構成され, その委員会の中に実際の翻訳作業を行う作業グループ(DDFD-WG)が設置されている。それらの構成員を次に示す。
| 氏名 | 所属 | |
|---|---|---|
| (委員長) | 池田 克夫 | 京都大学 | 
| (幹事) | 小町 祐史 | 松下電送システム株式会社 (SC34専門委員会委員長) | 
| 安達 淳 | 株式会社沖データ | |
| 内山 光一 | 株式会社東芝 | |
| 小笠原 治 | 社団法人日本印刷技術協会 | |
| 高沢 通 | 大日本スクリーン株式会社 | |
| 高橋 亨 | 株式会社日立製作所 | |
| 窪田 明 | 通商産業省機械情報産業局 | |
| 八田 勲 | 通商産業省工業技術院標準部 | |
| 大久保 彰徳 | 株式会社リコー | |
| 宮本 義昭 | 日本ユニシス株式会社 | |
| (工技院) | 永井 裕司 | 通商産業省工業技術院標準部 | 
| (事務局) | 内藤 昌幸 | 財団法人日本規格協会 | 
| 氏名 | 所属 | |
|---|---|---|
| (主査) | 小町 祐史 | 松下電送システム株式会社 (SC34専門委員会委員長) | 
| (幹事) | 内山 光一 | 株式会社東芝 | 
| (幹事) | 高橋 亨 | 株式会社日立製作所 | 
| 安達 淳 | 株式会社沖データ | |
| 今郷 詔 | 株式会社リコー | |
| 小笠原 治 | 社団法人日本印刷技術協会 | |
| 奥井 康弘 | 株式会社日本ユニテック | |
| 海田 茂 | ネクストソリューション株式会社 | |
| 内藤 広志 | 大阪工業大学 | |
| 萩野 剛ニ郎 | 電気通信大学 | |
| 内藤 求 | 株式会社シナジーインキュベート | |
| 渡部 賢一 | 日本規格協会 | |
| (オブザーバ) | 浅利 千鶴 | 浅利会計事務所 | 
| (工技院) | 永井 裕司 | 通商産業省工業技術院標準部 | 
| (事務局) | 内藤 昌幸 | 財団法人日本規格協会 |