4.9 ANSI Z39.50


Information Retrieval:Application Service Definition and Protocol Specification
ANSI/NISO Z39.50-1995

ANSI Z39.50 は、米国において図書館で情報検索をするときの共通プロトコルとして作られたもので、Webによる検索が行われる以前から実用化されている。サーバに対して、Type1クエリによる統一的な問い合わせが可能であり、属性名 値 演算子について規定している。また規格ではないが付属書の Bib1 は、属性名についての情報を提供しており、実用上はこれを用いて問い合わせをすることが多いと言われる。

 米国の図書館では、 Bib1 による問い合わせをすることで、効率のよい図書情報検索をしているが、サーバからの回答の形式についての統一した規格がないため、回答については効果的な処理が今後の問題である。

Z39.50は,1988年に最初の版,1992年に第2版が作られた。現在の版1995年版は第3版である。またこの規格はISO 10162/10163(探索および検索プロトコル)として、情報検索のための国際標準となっている。ただ多国語対応などの規定や書誌レコードに関する規格についても決められておらず今後の問題である。

プロトコルの基本

Z39.50は、遠隔地の情報資源に対する情報検索のためのプロトコルの規格である。クライアントがサーバーのデータベースの検索や、検索のデータベースレコードのリトリーブや、語彙リストの探索などに関するクライアント/サーバー間のフォーマットと手続きを規定するもので、データベースやサーバが提供する機能を提供するものではない。またクライアントとユーザ間のやりとりには関与しない。

クライアントは、遠隔地の一つまたは複数のデータベースへパラメータとしてクエリを示して検索要求をおくり、これに対してレコードが回答として返される。サーバーは指定レコードのカウントと可能なそのレコードの内容の回答を行う。それによりクライアントは、選択されたレコードの検索ができる。クライアントは「調査セット」という検索フォームを用いてレコードを選択することになる。レコードはセット中で位置が参照されるというものである。

Z39.50に関する情報は、次のサイトなどから提供されている  


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