"三途土産"との闘い(脳出血後遺症の介護とリハビリ)の記録

まえがき




2017年10月に私の妻は突然脳出血に襲われ,何とか意識は戻したものの記憶と言語を失うと共に右半身が麻痺した。私と妻,そしてネコのキャンツ(Canz)だけの家族の生活は一変した。すべての家事と看病・介護を私が担当することになり,私はそれまで続けてきた社会的な活動をすべて中止して,妻の看病と介護に専念し,この状態を今なお継続中である。

私はIT企業と大学に勤務してきた情報技術者であったが,これまで経験したことのない看病や介護,さらにそれらに関連するさまざまな事象に遭遇して戸惑い,右往左往している。そのようすは折に触れ,フェースブック(https://www.facebook.com/yushi.komachi)を利用して関係者の皆様にお知らせしてきた。その内容に関心を寄せていただいた方からは,同様の状況にある方々への参考情報としてその内容を出版物としてまとめてはどうかとの提案をいただいた。

そこでクラウドファンディングのプロジェクト(https://readyfor.jp/projects/NONE)を立ち上げ,サポートメンバによる執筆支援をいただきながら,本書「”三途土産”との闘い(脳出血後遺症の介護とリハビリ)の記録」の執筆を開始した。その活動の中で,妻に対する介護には,私と医師・看護師・各種療法士さんだけでなく,キャンツによる「セラピー活動」も無視できないことが分かってきた。

以前のキャンツの行動については,拙著「キャンツのつぶやき」として数年間にわたりコミックマーケットにおいて頒布(http://www.y-adagio.com/public/adagio/adagio.htm)してきた。妻の発病により,キャンツ自身も好むと好まざるとにかかわらず,介護の環境に身を置くことになり,アニマルセラピー(Animal assisted Therapy)なんていうカッコイイ表現で言われるようなものではないけれど,ネコなりの「お手伝い」をすることになったので,その活動も本書に含めることにした。

フェースブックへの書込みは気付いたことを時系列に並べたものであるが,ここではそれらをトピック毎にまとめて,広範囲にわたる介護とリハビリの内容を読みやすく整理したつもりである。

例えば,脳出血後遺症の手足の筋肉のつっぱり(痙縮)を緩和するために妻が受けているボトックス注射の経験と効果については,「ボトックス注射」のページに掲載した。

妻の身体的な障害に合わせた室内の装備の例として,「トイレ等の障害者対応」のページを用意した。

介護の環境でネコのキャンツが見せる活動は,時にコミカルであり,時に妻と私に安らぎを与えてくれる。「休息中の妻を見守る」のページにその例を示す。




"三途土産"との闘い(脳出血後遺症の介護とリハビリ)の記録
© Yushi Komachi 2022